TOCCHI-NICOLSON

気の向くままに

2013-09-26から1日間の記事一覧

脚本「忘却の罪 終」

○ 一ノ宮が入院していた病院(夜) ○ 同・病室(夜) 頭に包帯を巻いたかなえが酸素マスク をつけてベッドで横になっている。 側には一ノ宮と医者が立っている。 医者「では失礼します」 と、病室から出て行く。 一ノ宮はイスに座り、かなえの手を握 る。 一…

脚本「忘却の罪⑩」

○ かなえの家・中(夜) 一ノ宮とかなえが部屋に少し離れて座 っている。 二人は沈黙し、テレビか ら流れる音が響いている。 かなえ「はじめさん、夕ご飯の食材買ってく るね」 一ノ宮「・・・うん、わかった」 かなえが、家を出る準備をする。 かなえ「行っ…

脚本「忘却の罪⑨」

○ 回想・東野中央病院 T 「1年前」 ○ 同・病室 桜木がベッドで寝ている。 かなえの声「お待たせ〜」 差し入れが入ったビニール袋を側の机 の上に置く。 桜木「ありがとう。 いつも悪いね」 かなえ「ううん、気にしないで。 職場も近 いし、手間と思ってい…

脚本「忘却の罪⑧」

○ 同・廊下(朝) 一ノ宮が廊下を歩いている。 桜木の病室前で立ち止まり、中を覗く。 ○ 同・病室(朝) かなえと桜木が談笑している。 ○ 同・廊下(朝) 一ノ宮「(寂しげな表情)・・・」 看護師「(一ノ宮に)おはようございます」 一ノ宮「(驚き)おは…

脚本「忘却の罪⑦」

○ 丘の上(夜) かなえが手を後ろで組み、ゆっくりと 歩いている。 その後を一ノ宮が上を向いて歩く。 一ノ宮「(上を向き)奇麗だな」 かなえ「うん」 ○ 満天の星空 ○ 丘の上(夜) 一ノ宮「(星を眺めている)・・・」 かなえの声「こっちにきて」 かなえ…

脚本「忘却の罪⑥」

○ 渓谷近くの駐車場 車から降りるかなえ。 遅れて一ノ宮 が車から降りる。 一ノ宮「(まぶしそうに)すげーいい天気。 さっ、かなえさん行きましょう」 かなえ「(微笑み)はい」 ○ 渓谷 川のせせらぎが聞こえてくる。 見る からに冷たそうな川の流れ、緑の…

脚本「忘却の罪⑤」

○ ため池・入り口 間柴「・・・」 赤いママチャリが倒れていた場所を見 つめている。 逃走経路と見られる方向を眺めて歩き 出す。 ○ 新月川沿い ため池のすぐ側にある川沿いに出る。 奥の道を見た後、手前の方へ歩き出す。 ○ 新月川の側 小さな路地があり、…

脚本「忘却の罪④」

○ かなえの家・中(夜) 真っ暗な部屋でパソコンの画面が光っ ている。 かなえが赤い眼鏡をつけてパソコンを 見つめている。 眼鏡に画面が反射している。 ○ 東野中央病院・外 多田に連れられて一ノ宮が病院を見上 げる。 一ノ宮「・・・」 多田の声「さあ、…

脚本「忘却の罪③」

○ 病院・中 一ノ宮の病室が個室に移され、一ノ宮 はベッドで横になっている。 ノックの音が鳴る。 間柴と芽田が入ってくる。 間柴「(警察手帳を見せる)署の者です」 芽田「(警察手帳を見せ、会釈する)」 一ノ宮はベッドに座るような体勢に変 えて会釈す…

脚本「忘却の罪②」

○ 新月橋の下(朝) 橋の下の暗がりからコンクリートで舗 装されている川岸があり、川岸と土手 を繋ぐ階段がある。 土手の奥を見ると木が生い茂っている ため池の入り口が見える。 入り口には警察車両が止まっている。 ○ ため池の入り口(朝) 青色のビニー…